英語学習をしている人、過去にしたことがある人は「Dictation(ディクテーション)」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
今回はそのディクテーションのそもそもの意味やディクテーションをする上でのメリット・デメリット、おすすめの学習方法について説明・解説していきたいと思います。
英語力を伸ばしたい人や、ディクテーションに挑戦してみたい人に向けての内容になっていますのでぜひ参考にしてみてください!
目次
そもそも英語のディクテーションって何?
まずは「ディクテーション(Dictation)」の説明からしていこうと思います。
Dictationを日本語に訳すと「書き取り」や「指図」など意味になります。
英語学習で使われるディクテーションはこの「書き取り」を指すのが一般的です。
しかし、ただの書き取りではありません。
英語学習でのディクテーションは「読み上げられた英語の書き取り」のことを言います。
英語学習ではディクテーションをすることで様々なメリットがあると言われており、最も効率的な学習方法だという方もいます。
次の章ではそんなディクテーションのメリットについて解説していきます。
ディクテーションのメリット7選
ディクテーションは読み上げられた英語を書き取る作業です。
最近では学校の英語の授業に取り入れているところも多く、効率的な勉強として知られています。
英語学習としては一般的なものであり、実践している方も多いディクテーションですが、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
具体的なメリットをまとめてみました。
- 五感を使って英語を覚えられる
- 自分の弱点を克服しやすい
- リスニングとライティングの能力が同時に向上
- 音と音の繋がりが理解できるようになる。
- スピーキングにも効果がある
- 語彙力が向上する
- スマホで場所を選ばずに学習できる
それではディクテーションをすることによるメリットを一つずつ解説していきます!
1.五感を使って英語を覚えられる
ディクテーションではより多くの感覚を使って英語学習をすることができます。
英語を学習している人の中には、ただ黙って英文を暗唱しながら文字を書いている人や、英文を書き写しているだけの人が多いのではないでしょうか。
ディクテーションは耳を使って手を動かす学習法なので、複数の観点から英語を覚えられます。
耳だけや手だけで覚えるよりも体を使って覚えることができるので、より効率的に覚えることできます。
ディクテーションに慣れている人は書き取りの際に自分で発音してみてもいいかもしれません。
2.自分の弱点を克服しやすい
メリットの2つ目は英語学習における自分の弱点、苦手分野を克服しやすいことになります。
英語に慣れてくると大体の英文を聞き取れると思うようになります。
しかし、実際にディクテーションをしてみると意外と聞き取れてないことに気づくはずです。
意味は分かるけど書き取れない英文や、そもそも聞き取れない英文などが英語学習における自分の弱点です。
黙々とリスニングをしているだけでは自分の弱点には気づきづらいですが、ディクテーションをすれば自分の弱点を発見することができ、克服することができます。
3.リスニングとライティングの能力が同時に向上
英語の勉強にディクテーションを取り入れることによってリスニングとライティングの能力が向上します。
ディクテーションは耳で聞いた英文を手で文章にする作業です。
つまり、リスニングとライティングを同時に鍛えられる学習方法で効率が良いものになっています。
リスニングとライティングを別々に学習している人はディクテーションをすれば2つまとめで伸ばすことができるのでおすすめです。
4.音と音の繋がりが理解できるようになる。
ディクテーションをすることによって音と音のつながりを理解して英文を認識できるようになります。
英語はバラバラの単語でも1単語目の後ろと2単語目の頭をつなげて発音することがあります。
ネイティブの会話だとそれが顕著に表れるので単語や文法を理解するだけでは聞き取ることが難しくなっています。
ディクテーションをすることで、単語と単語の音のつながりまで理解することができるようになります。
教科書で勉強しているだけでは身につかないものなので、ネイティブレベルまで英語力を高めたい方はディクテーションで英語を学んだほうが良いでしょう。
5.スピーキングにも効果がある
実は、ディクテーションはスピーキング(発音)の能力向上にも効果があります。
ディクテーションは耳から入ってきた言葉を書き取る作業で、基本的に言葉を発することはありません。
しかし、ディクテーションによって正しい発音を聞き取り、正しく英文にできるということはスピーキングにも役立ちます。
英語をペラペラ話せる様になりたい人は、英語を話す練習と並行してディクテーションを行なって英語力を高めることをおすすめします。
6.語彙力が向上する
ディクテーションをすることにより、英語の語彙力が向上します。
リスニングをしていて聞き流していた単語などもディクテーションをする際には書き取らなければいけません。
そのため、新しい英単語のスペルと意味を覚えることができます。
また、聞き取れはしたけどスペルがわからない単語を調べることで、単語の意味を深く覚えられ、日常生活で使えるレベルまで馴染ませることできます。
語彙力が足りないと感じた方は、ディクテーションを取り入れて語彙力アップを図りましょう!
7.スマホで場所を選ばずに学習できる
ディクテーションはスマホと紙とペンがあれば比較的場所を選ばずに実施できる学習法です。
スマートフォンに音声を取り込んでおけば電車の中でもできないことはないですよね。
英会話で学ぼうと思うと講師を予約したり、教室まで足を運んだりしなければいけないので手間がかかります。
ディクテーションは音声さえあれば基本的に一人でできてしまう学習方法なので、自分のタイミングで学習できます。
スキマ時間を有効に使いながらの英語学習に最適ですね。
ディクテーションのデメリット
先ほどはディクテーションのメリット7選という形でメリットのポイントを紹介しました。
ディクテーションにはメリットがたくさんあり、取り入れる価値があることはおわかりいただけたかと思います。
しかしそんなディクテーションですが、いくつかデメリットも存在します。
ディクテーションで英語学習をする際のデメリットについてまとめたのでご覧ください。
- 初心者には難しい
- シャドーイングと比べて時間がかかる
- 途中で.挫折してしまう人が多い
まとめただけではよくわからない人もいるかと思いますので、1つ目から順に詳しく説明していきます!
初心者には難しい
デメリットの1つ目は英語学習を始めたばかりの初心者には難しい作業だということです。
ある程度英語に慣れている人や英語が得意な人でも最初のうちはディクテーションを完ぺきにこなすのは簡単ではありません。
初心者の方が行なうにはハードルの高い作業になるかと思います。
初心者の方はまず、ライティングやリスニングの能力を一つずつ伸ばしていくのがいいでしょう
シャドーイングと比べて時間がかかる
ディクテーションはシャドーイングと比べて時間がかかります。
シャドーイングは聞いた音声をそのままの発音で話すという学習方法です。
ディクテーションでは書き取りが必要なので、英文を書くのが間に合わず途中で音声を止めなければいけないときや巻き戻さなければならないときがあります。
聞いた英文を復唱するシャドーイングと比べると時間がかかってしまう作業なのがネックですね。
挫折してしまう人が多い
これは英語を学習する際に共通して言えることですが、ディクテーションは取り組んでから実際に成果が出て効果を実感できるまでに時間がかかります。
そのため、ディクテーションを取り組んでも挫折してしまう人が多いのが現状です。
基本的に1ヶ月はやらないと効果が出ないと思ったほうが良いでしょう。
ディクテーションは粘り強く継続することが大切になってきます。
ディクテーションを効果的に行なうための5ステップ
ここまででディクテーションのメリット・デメリットを紹介しましたが、どう感じたでしょうか。
メリットは多いけど続けるのが大変で、効果が出るまで継続できるか不安だと感じた人が多いかと思います。
そこで私が考えるディクテーションで効果的・継続的に学習するための5ステップを紹介したいと思います。
そのステップをまとめたものがこちらです。
- 自分にあった音声を探す
- テキスト見ないで音声を聞いてみる
- 聞き取れる程度の区切りながら書き取りをする
- 全文を書き取れるようになったらテキストで確認する
- 次に日に同じ文章を聞き取れるか復習する
それでは実際にどう進めていけばいいかを説明していきます。
「ディクテーションで学習したいけど続けられるか不安…」という方はぜひ参考にして見てください。
ステップ1.自分にあった音声を探す
まずはディクテーションに必要な英語の音声を探しましょう。
ここで注意なのですが、後にテキストを見ての確認があるので、テキストのあるものを選びましょう。
ある程度英語に自身のある方は会話スピードの早いものを選んでもいいですが、まだそこまで自身のない人はスピードの遅いものを選ぶか、速度の倍率を下げて0.75倍の速度で聞き取りをしましょう。
自分のレベルに合った音声を使って学習するのが上達への近道です。
ステップ2.テキスト見ないで音声を聞いてみる
自分にあう音声が見つかったら次はテキストを見ずに聞いてみましょう。
このステップでは単語一つ一つを聞き取る必要はありません。
会話全体を通してどのような話をしているか理解し、どんな状況かイメージできるようになるまで聞き込みましょう。
ステップ3.聞き取れる程度の英文で区切りながら書き取りをする
会話全体の流れや雰囲気がわかったら音声を区切りながら聞き取りを行いましょう。
ここでポイントなのが単語で区切るのではなく、英文で区切るようにしましょう。
単語一つ一つで区切って音声を止めてしまうと効率が悪いのでやめましょう。
さらに先ほども軽く触れましたが、英語には前の単語とのつながりで発音が変化する単語があるので、それを覚えるためにも単語で区切って覚えるのはおすすめできません。
必ず文章単位で区切るようにしましょう。
ステップ4.全文を書き取れるようになったらテキストで確認する
文章単位で区切ってディクテーションが完璧にできるようになったら、会話全体を通してディクテーションができるかやってみてください。
その後に確実に聞き取れているかテキストを見ながら、チェックしましょう。
このステップで間違いを見つけてしっかりと苦手分野を潰すことが大事です。
会話の意味がわかってディクテーションを行えているかも合わせて確認してみてくだいね。
ステップ5.次に日に同じ英文を聞き取れるか復習する
最後に次の日に同じ英文の音声を流して、ディクテーションが完璧にできているかをチェックしましょう。
ここで意外と昨日覚えていたことを忘れてしまっていることに気づくと思います。
その時だけ覚えていても英語力の向上にはつながらないので、しっかりと復習することが大事です。
ディクテーションで効果的に学習して英語力を向上させよう!
今回はディクテーションの意味やメリット・デメリット、おすすめの勉強方法について解説しました。
ディクテーションで英語を学習することで英語力は向上します。
ネイティブレベルの英語を身に着けたい人はぜひディクテーションで英語を学んでみてください。
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